地球上の生命に関する不思議や、病気の原因や治療方法の開発、生命科学と人間社会の関わりなど、東京大学では多種多様な分野の研究と教育を進めています。
実行委員長からのご挨拶
「東京大学生命科学シンポジウム」は、生命科学に関心を持つ東京大学の学部学生、大学院生、研究員、教員、そして市民の皆さまに開かれた場です。最先端の研究成果を含めたさまざまな情報を交換して議論し、年代や研究室・部局(学部、研究科、研究所)を超えて親睦を深められる場として毎年開催されてきました。今回本シンポジウムは21回目となり、新型コロナウイルス感染症パンデミックの影響で1年半ぶりになりますが、令和4年6月17日(金)、18日(土)に東京大学本郷キャンパスで開催されます。今回のシンポジウムは「集え若人よ、ともにつなげてゆこう生命科学の未来を」を副題としております。前回大会から始まった新しい試みである若手ワークショップと「高校生と大学生のための金曜特別講座」との合同講演会を企画し、大学院生と若手研究者による積極的な発表と高等学校の教員と生徒の皆さまの参加を呼びかけております。もちろん、例年同様、本学のさまざまな部局の教員による講演と、大学院生と若手研究者によるポスター発表もあります。
今回のパンデミックは、生命科学研究の意味と社会における役割を今まで以上に深く考える機会となりました。例えば、新型コロナウイルス感染症と闘うための強力な“武器”であるmRNAワクチンは、当初はこのような応用に発展するとは考えられもしなかった地道な基礎研究の数々が長年の努力により結びついた成果です。新興感染症のみならず気候変動など、複雑で困難な多くの課題を解決するためには、生命科学研究を長期的な視野に立って基礎から応用まで幅広く展開することが今後ますます求められます。そして、一見しただけでは関連を見いだすことが難しいような多様な情報を結びつけ、新しい知識・技術を生み出す知恵が大切と思われます。総合大学である東京大学には、文系から理系まで、基礎から応用まで、原子レベルから地球レベルまで、多様な研究領域において時代を切り拓く生命科学研究が行われています。生命科学シンポジウムが、新しい知恵が生まれるきっかけになればと願っております。
この2年間で私たちの生活は一変し、研究・教育活動も大きな影響を受けています。様々な学会、研究会が軒並みオンライン開催となり、人々が集まって情報を交換して議論し、人脈を作ることが容易でない状況が依然続いています。新たな変異株の出現・蔓延もあって数か月後の感染状況を読むことすら難しい状況ですが、ぜひとも多くの皆さんに参加していただき、交流の場としていただければ幸いです。また、状況が許せばですが、シンポジウム終了後には懇談会もありますので、奮ってご参加ください。最後になりましたが、本シンポジウムに協賛してくださる企業・団体関係者の皆様のご理解とご支援に、心より御礼を申し上げます。
2022年2月 記
実行委員長 堀 昌平
東京大学 大学院薬学系研究科 教授
実行委員長 堀 昌平 教授
東京大学大学院薬学系研究科
第21回 東京大学シンポジウム
実行委員長 堀 昌平 教授(東京大学 大学院薬学系研究科)
実行副委員長 北川大樹 教授(東京大学 大学院薬学系研究科)
実行委員 知念拓実 助教(東京大学 大学院薬学系研究科)
冨川順子 特任助教(東京大学生命科学ネットワーク)
2022 BIO UT
ポスター(1P)
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